私立大学が仮想サーバの導入と同時にOffice 365を活用しメールサーバをクラウド環境へ

大阪青山大学 様 導入事例

大阪青山大学様は大阪府箕面市に本部を置く私立大学です。同大学では 1989 年、前身の大阪青山短期大学(現・同大学短期大学部)での情報系コース開設を機に、講義等での IT活用をスタート。ハード・ソフトの増強・更新を重ねて、2013 年にマイクロソフトのクラウドサービス『Office 365』を学生・教職員を対象に導入しました。

仮想サーバの導入と同時に メールサーバをクラウド環境へ

 『Office 365』はメールやファイル共有、オンライン会議など、企業・団体内でのコミュニケーションを円滑にするツールを備えたサービス。動作に必要なサーバを外部のデータセンターに置くため、インターネット接続可能な環境ならどこからでも利用できる利点があります。
  同大学への導入には、学内コンピュータネットワークのハードウェア更新が課題として上ったことが背景にありました。ネットワークの管理を指揮する、健康栄養学科教授・辰口和保氏はおっしゃいます。
「ハードの更新から年数が経ち、保守部品が手に入りづらい状況にありました。一方で、5年ほど前から学内でクラウドのことが話題になっていたので、ハードとソフトを一気に更新しようという話になったのです」
 作業は2012年夏にスタート。文部科学省のIT投資関連助成金も活用したものとなりました。
 このプロジェクトでは、それまで物理サーバで稼働していた学外向けメールの送受信を『Office 365』に移行。同時に、10台以上あった物理サーバを仮想化技術『VMware HA』を活用することで3台に集約し、メンテナンス性の向上を図りました。
「看護学科開設を2015年度に予定している(注:開設申請中)ことも背景にあります。電子カルテに代表されるように、今や医療の世界ではIT活用が当たり前。医療系の教育機関でも電子教材が頻繁に使われています。看護学科の開設許可が下りれば、学内のトラフィックが急増することは間違いないでしょう。仮想化技術で再構築した学内サーバや『Office 365』がいっそう活躍すると期待しています」と辰口氏はおっしゃいます。


大阪青山大学
健康科学部 健康栄養学科 教授
辰口 和保 氏

担当者様のコメント

教員は出来ること出来ないこといろいろ申し上げる人種ですが(笑)三谷商事さんは当方の要望に対する回答や代案をきちんと返してくださる会社さんですね。今回のプロジェクトは旧世代のサーバの移行が大きな課題でしたが、仮想環境という理にかなった提案をしていただき、十数台のサーバをラック一つに納めることができました。ずいぶんと省スペース・省エネになりました。

「国内法が適用される」ことも 『Office 365』を選んだ理由の一つ

 国内外さまざまなクラウド事業者がしのぎを削る中、同大学が『Office 365』を選んだ理由は何だったのでしょうか。辰口氏はその一つとして「国内法が適用されるサービスである」という点を挙げました。
「教育機関向けで先行し実績のあるサービスの中には、米国の法律の下で物事が進むものもあります。不測の事態が起こったときこれでは都合が悪いわけです。国内法が適用されるサービスは他にもありますが、『Office 365』なら三谷商事さんから手厚いサポートをいただけるとの事で今後の運用を考えて選択しました」
 『Office 365』への切り替えによって、学生・教職員のアカウント約1,300件をクラウド環境で管理することに。2013年夏から年末にかけ学内PCのメールソフトも設定、2014年から本格的な運用が始まりました。学外からのメール参照が容易になったり、メール1通あたりの添付ファイルサイズが25MBまで上がったりと、ユーザーの使い勝手も向上しました。
「データを外部に預けるため、セキュリティに関する心配の声は学内でありました。そこで、重要性の高いデータを扱うことが比較的少ないメールからクラウドへの移行を進めました」と辰口氏はおっしゃいます。


▲ ラック収納型サーバを採用して省スペース化。

I T 技術者の確保が今後のテーマ 「看護学科開設を機に育成に力を」

 『Office 365』には、『Word』『Excel』などの書類をオンラインで作成・参照できたり、それらのデスクトップ版を手元の PC にダウンロードできるサービスも備わっています。現時点ではメールだけの利用ですが、検証を重ねながらいずれ『Office 365』の機能をフル活用していきたいとのことです。
 今後の課題は、学内のネットワーク環境をメンテナンスできる人材の育成。サーバの仮想化やクラウドサービスの恩恵を受けるだけでなく「障害が起きたときのダウンタイムを、出来るだけ短くできる工夫をしていきたい」との思いがあるからだとおっしゃいます。
「工学系の大学と違い、本学のような学科構成の大学は IT に精通したスタッフの不足が課題です。25年以上のお付き合いとなる三谷商事さんには、これからも『総合保守』という形でメンテナンスいただきながら、教学のIT利用の拡大を機に人材育成に力を入れていきたいです。大学という機関は、典型的なネットワーク管理の手法を学べる場ですから」

使用した感想

 最新のサービスだけあって、『Office 365』には本学の「教育の質」を上げるツールとしての可能性を感じます。看護学科開設を見据え導入したことで「卒業時に勝てる大学」を掲げる本学の将来像をより鮮明に描けるようになりました。今後が楽しみです。


大阪青山大学
事務局長
眞下 利晴 氏

大阪青山大学
所在地 大阪府箕面市新稲2-11-1
TEL 072-722-4165
FAX 072-722-5190
URL https://www.osaka-aoyama.ac.jp/
設立 2005 年(平成 17 年)4 月
事業内容 大阪青山大学 健康科学部 / 大阪青山大学短期大学部

営業担当マンよりひとこと


情報ソリューション事業部
関西支店 文教営業課
岩城 由布子

20年以上のお付き合いとなる大阪青山大学様の営業担当として、システム導入に携わることができ、大変光栄に存じます。
 今回のシステム導入によって、ユーザビリティの向上と同時に、お忙しい管理者様の負担を少しでも軽減することができましたら幸いです。今後も少しでもお役に立てますよう、大学様担当チーム一丸となり日々のサポート業務から新提案まで努力して参りたいと思います。

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