画面の大型化に伴うモニタアームとは違うもう一つの選択肢。会議室やサイネージのディスプレイ台にも。

PCディスプレイは大型化の時代

最近オフィスで大型ディスプレイを利用する企業も増えてきました。特にデザイナーやクリエイターを抱える職場では自分用の43型を利用するクリエイターもチラホラ。

それもそのはず、Windows95の登場(1995年)から現在に至るまでパソコンの解像度は上昇の一途を辿っています。

2000年頃までは16bitの主流でもある Windows9x 系では640×480程度だったものが800×600を経て1024×768になりました。2003年には32bitOSの代名詞 WindowsXP が登場し、それとともに普及した1280×1024。WindowsXP の後継として64bitがメインになるきっかけを作った Windows7 の発売以降は本格的にワイド(16:9)規格へとシフトし、HD(1366×768)を軸にFHD(1920×1080)まで拡張されてきました。Windows10 の普及ではFHDをさらに拡張し4枚並べた4K(3840×2060)へと進化しています。

もちろんただ進化しただけではなく解像度の向上とともに画面サイズも大きくなり、95年当時のデスクトップ型では標準で14インチ(当時はブラウン管が主流)だったものが2019年現在では24~27インチワイド型が主流へになっており、一部の業界では43型を標準ディスプレイとして利用する環境も存在します。もちろんこれらは製造技術の進歩があっての話になりますが、10年後20年後はいったいどんなディスプレイが登場するのか楽しみですね。

さて、そんな解像度遍歴を持つパソコン用ディスプレイですが、最近の高解像度化、大型化に伴い通常のPC用途だけでなくサイネージにも採用されるようになりました。この他、55~60インチ級ディスプレイになると会議室で発色の良さや鮮明な解像度、手頃な価格からプロジェクターのリプレイスとしてビジネスシーンでも積極的に大型ディスプレイが採用されるようになりました。

頭を悩ませる設置問題

これらビジネスシーンでは下記のような利用シーンが存在します。これまではビジネス用途のアームや専用台は特注品が多く、シーンに応じて「どのように設置するか」で頭を悩ませていました。

  • デスクで大型ディスプレイ
    仮に自分の今使用している24インチクラスのディスプレイを43インチに置き換えた場合、適正な距離では広い画面で作業効率も上がるかもしれませんが、単なるリプレイスでは画面が上方に広がるた必然的に目線が上になってしまいます。圧迫感があって仕事どころではありませんし首が上を向いてしまうので肩こりの原因にもなります。また視点が近すぎるためディスプレイから少し離れて使用したいと思っても平均的な机の奥行きが決まっているため距離や高さを変えるためにはデスクの奥に壁掛けか設置台を用意することになります。

  • 案内板やサイネージ
    貸し会議場や結婚式場などで案内板やウエルカムボードのの代わりに大型ディスプレイが使用され始めています。これまでは27インチくらいまでのディスプレイが主流でしたが、ディスプレイの超高解像度化に伴い43インチ~55インチの利用が可能になりました。また、レストランやカフェでもガラス越しにメニューを表示させるために大型ディスプレイを利用しています。これまでこのような大型サイネージでは壁付けが一般的でしたが、レイアウトを自由にしたい、一時的なのに壁付けは出来ないといった意見が多くなりました。

  • 会議室のプロジェクターリプレイス
    会議室ではプロジェクターの性能が向上したとは言え、発色の良い液晶や有機ELディスプレイにはかないません。プロジェクターの運用にはプロジェクター本体の他、スクリーンを要するため追加工事も必須となります。このため55~60インチクラスのディスプレイを導入する場合はプロジェクターを導入する費用と大差ないどころか安く済むことがほとんどです。

このような需要から最適な台座や設置具が求められていました。今回、和歌山の老舗家具メーカー クロシオ 様より「壁掛け風テレビ台(スタンド型テレビ台)」をご提案いただきました。「テレビ台」とありますが家庭用途だけではもったいないくらいの製品なので今回はビジネスシーンを踏まえたレビューとなります。

製品レビュー

インプレッション

今回レビューに登場するのはロータイプの製品です。一般的な60V型ディスプレイまで対応しています。

正面(製品中段の板は取外し可能)

背面(ネジで5段階調整可能)

製品の地上高は可変で最大値 約1020mm・最小値 約860mm のように5段階の調整が可能です。奥行き 約400mmで壁にぴったり付けることが可能です。横幅は底面部で 約600mmですが、利用する画面の横幅が実質の横幅となります。中間棚は取り付け位置が2箇所ありますが5段階中最高時のみ上段位置取り付け可能で、通常時は下段位置のみとなります。

ディスプレイの取り付けは VESA規格に準拠しています。横位置の自由は効くものの、高さに関してはディスプレイ背面の形状次第(段差等)で取り付けに癖(正面から見てツノが生える状態)があるかもしれません。できるだけハイメンがフラットな製品を選択するのが望ましいでしょう。また、取り付けネジが太さ違いで3種類付属しているので大抵のディスプレイに対応可能となっています。
※写真は IO-DATA LCD-M4K432XDB パソコン用 4K ディスプレイです。VESA 200mm x 200mm となっているので取り付けは簡単でしたがのは付属ネジが長すぎたため手持ちのネジで代用しました。

梱包はコンパクトです。組み立て用各種ネジも小分けになっており取り違えることもなさそうです。このあたりは同社のエンドユーザーへの気配りが感じられますね。製品表面は粉体塗装処理ということもあり開梱後も有機溶剤臭もなく不快な思いをすることもありません。

実際の組立設置は男性一人なら苦にはなりませんが、ガラス製品でもあるディスプレイの設置を含むため安全性を考慮して二人で作業すると良いいでしょう。写真にはありませんが開封すると内部は傷がつかないようフラットな発泡スチロールで保護されています。

製品の組み立て

写真のようなパワーツールは必要ありませんが、底面との接続は緩まないようキツめのトルクで締めています。製品の組み立ては説明書どおりの作業は約20分程度でしょう。写真撮影しながらなのでそれ以上に時間がかかっていますがそれでも概ね1時間以内で作業を終えています。思ったより時間がかかったのは高さ合わせです。ディスプレイやテレビは各メーカーから様々な機種が存在しているので具体的にどの位置で何センチと言った指標がないので筆者はこの作業で4回の調整をしています。

最後の写真ではケーブルオーガナイズ用の穴がないのが非常に惜しいポイントです。金属なので気軽に加工できないため強力マグネットなどが必要になります。(今回は仕方なく結束バンドでまとめました。)

写真①

写真②

写真③

【写真①】筆者の環境ではデスクトップPCのディスプレイ用なので地上高70cmとしています。
【写真②】ディスプレイも設置しいざ配線……と思いきやマルチタップが大きすぎるのか台の支柱に入りません。このあたりは前述のケーブルオーガナイズと併せて改善ポイントだと思います。
【写真③】デスクトップ機(ATX)を置いた例です。配線をきれいに整えればすっきりするでしょう。

紆余曲折を経て筆者の作業環境が完成しました。ディスプレイと作業テーブルが分離しているのがポイントです。ディスプレイを低めに設置しているので大型ディスプレイ利用時にありがちな首が上を向いてしまうこともなく快適に作業できます。
※写真はPhotoshopを開いているところ

製品仕様

各部寸法(ロータイプ)

メーカー公表寸法

家庭で利用した製品イメージ

筆者補足計測

製品仕様(ロータイプ)

製品名 壁掛け風テレビ台 ロー
サイズ W60×D40×H86.5(104.5)~102.5(120.5)cm (組み立て式)
重量 約14㎏
素材 スチール、粉体塗装
製品機能 高さ調整5段階 棚板1枚(取付位置2ヶ所) 対応インチ=32V~60V アジャスター4ヶ付

今回レビューしているものがこのロータイプ(ホワイト)になります。一般的な使い方であればこのロータイプで十分でしょう。ホワイトの他、ナチュラル(木目調)がラインナップされています。

製品仕様(ハイタイプ)

製品名 壁掛け風テレビ台 ハイ
サイズ W70×D40×H126.5(144.5)~142.5(160.5)cm (組み立て式)
重量 約16.5㎏
素材 スチール、粉体塗装
製品機能 高さ調整5段階 棚板1枚(取付位置2ヶ所) 対応インチ=32V~60V アジャスター4ヶ付

会議室や高さの必要なサイネージ用途であればハイタイプを選択しても良いかもしれません。ロータイプとの高さの差は 約400mm(40cm) です。

いずれの製品も大型モニタの設置用ですから頻繁に移動させる用途には向いていません。それでも壁に金具を設置できない場合や傷跡が残せない場所での利用では効率よく運用可能になります。またこの台は公式にはあくまでも家庭での大型テレビ用という位置付けなのでオフィス以外のプライベートなシーンでも利用可能となっています。テレビの買い換えなどでラックの高さが合わなくなった場合などにおすすめできる製品です。同社では今後、角度調整機能付きモデルも発売予定とのことなのでますます使いやすく便利になっていくことでしょう。

その他の使い方アイデア

画像だと伝わりにくいのですが、この画像では4K解像度を生かした疑似水槽として専用の4k動画を再生して利用しています。43V型の横幅は97cm程なので ≒90cm級水槽 として設置するのも良いかもしれません。こればかりはテレビラックでは真似できないのではないでしょうか。ある程度の高さがある台だとこのような利用方法も可能になります。
※写真は撮影用に照明を落としています。

written by ジーン・タイラー © 2019

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