新型MacBookPro デビュー
今か今かと噂の絶えなかった新型 Apple MacBook Pro が大幅なリニューアルとともに発表されました。日本時間で夜中の2時ということでライブ配信よりも朝のネットニュースなどで知った方も多いのではないでしょうか。コロナ対策ゆえに今回も9月の iPhone 13 や iPad 発表のような無観客でのライブ配信での発表です。そう言えば去年も2回のイベントがあったと記憶していますが、Appleのイベントは世界中で楽しみにしている方も多いみたいですね。
さて肝心のイベントでの発表ですが、冒頭でも申し上げたとおり 新型 Apple MacBook Pro 発表です。ついにそのベールを脱いだ MacBook Pro ですが、やはり噂どおり新型Appleシリコンを搭載してきました。ラインナップとしては M1 PRO(最大10コアのCPU、最大16コアのGPU、最大32GBメモリ、最大200GB/sのメモリ帯域幅)と上位の M1 MAX(最大10コアのCPU、最大32コアのGPU、最大64GBメモリ、最大400GB/sのメモリ帯域幅)となっています。公式ページによるとCPU性能は 4コア Core i7 搭載の13インチ MacBook Pro と比較して3.7倍、8コア Core i9 搭載の16インチ MacBook Pro と比較して2.1倍 高速となっています。 アップルは製品ページで「モンスター級の性能」と言っています。
そして気になる発売開始は 2021年10月26日からとなります。
新型MacBookPro 14インチ / 16インチ スペック表
14インチ | 16インチ | |
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ディスプレイ | 14.2インチ Liquid Retina XDRディスプレイ |
16.2インチ Liquid Retina XDRディスプレイ |
SoCチップ | 最大10コアのCPU 最大32コアのGPU 最大64GBのユニファイドメモリ |
10コアのCPU 最大32コアのGPU 最大64GBのユニファイドメモリ |
M1 Pro 8つの高性能コアと2つの高効率コアを搭載した10コアCPU(上位モデル) 最大16コアのGPU 16コアNeural Engine 200GB/sのメモリ帯域幅 メディアエンジン |
M1 Pro 8つの高性能コアと2つの高効率コアを搭載した10コアCPU 最大16コアのGPU 16コアNeural Engine 200GB/sのメモリ帯域幅 メディアエンジン |
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M1 Max 8つの高性能コアと2つの高効率コアを搭載した10コアCPU 最大32コアのGPU 16コアNeural Engine 400GB/sのメモリ帯域幅 メディアエンジン |
M1 Max 8つの高性能コアと2つの高効率コアを搭載した10コアCPU 最大32コアのGPU 16コアNeural Engine 400GB/sのメモリ帯域幅 メディアエンジン |
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メモリ | 16GB 32GB 64GB(M1 Max 選択時) |
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ストレージ | 512GB SSD 1TB SSD 2TB SSD 4TB SSD 8TB SSD |
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ディスプレイ | 14.2インチ(対角)ミニLEDバックライトディスプレイ Liquid Retina XDRディスプレイ 3,024 x 1,964ピクセル 最大1,000ニトの持続輝度(フルスクリーン)、1,600ニトのピーク輝度 広色域(P3) True Toneテクノロジー ProMotionテクノロジーによる最大120Hzのアダプティブリフレッシュレート |
16.2インチ(対角)ミニLEDバックライトディスプレイ Liquid Retina XDRディスプレイ 3,456 x 2,234ピクセル 最大1,000ニトの持続輝度(フルスクリーン)、1,600ニトのピーク輝度 広色域(P3) True Toneテクノロジー ProMotionテクノロジーによる最大120Hzのアダプティブリフレッシュレート |
サイズと重量 | 高さ 15.5mm 幅 奥行 重量 |
高さ 16.8mm 幅 奥行 重量 |
カメラ | 1080p FaceTime HDカメラ コンピュテーショナルビデオを活用した 先進的な画像信号プロセッサ |
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オーディオ | フォースキャンセリングウーファーを備えた、原音に忠実な6スピーカーサウンドシステム ワイドなステレオサウンド 内蔵スピーカーでのドルビーアトモスの音楽またはビデオ再生時は空間オーディオに対応 AirPods(第3世代)、AirPods Pro、AirPods Max使用時の空間オーディオとダイナミックヘッドトラッキング 高い信号対雑音比と指向性ビームフォーミングを持つ、スタジオ品質の3マイクアレイ ハイインピーダンスヘッドフォンに高度に対応する3.5mmヘッドフォンジャック |
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キーボードと トラックパッド |
バックライトMagic Keyboard: 12個のファンクションキー(フルハイト)、4つの矢印キー(逆T字型配列)を含むJIS配列準拠キーボード(カスタマイズ構成オプションで米国仕様のUSキーボードを選択可能) Touch ID 環境光センサー カーソルを正確にコントロールできる、圧力感知機能を搭載した感圧タッチトラックパッド(強めのクリック、加速操作、感圧スケッチ、Multi-Touchジェスチャーが利用可能) |
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ワイヤレス | 802.11ax Wi-Fi 6 Bluetooth 5.0ワイヤレステクノロジー |
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ポート | Thunderbolt 4(USB-C)ポート x 3 HDMIポート SDXCカードスロット |
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セキュア認証 | Touch ID | |
電源とバッテリー |
最大11時間のワイヤレスインターネット 67W USB-C電源アダプタ(8コアCPU搭載M1 Proに付属) |
最大14時間のワイヤレスインターネット |
カラー | スペースグレー、シルバー |
製品について 詳しくはメーカーサイトでご確認ください。
レガシーポート復活とタッチバー廃止
前モデルがデビューしたときもかなりの衝撃だったのですが、今回も期待度が高まる仕様となっています。本格的なな解説は専門の検証サイトに任せるとして、画像をご覧いただいた方はお気づきかと思いますが、長らくUSB Type-C (Thunderbolt 3,4) のみを採用するなどレガシー端子を排除していた方針を変更し、HDMI端子やSDカードスロット(SDXC)、MagSafe充電コネクタ(MagSafe 3)などを採用しています。レガシーポート搭載の MacBook Pro 最終版が 2015年モデルだったと記憶していますから実に6年ぶりの復活です。USB については Type-C (Thunderbolt 4) 続投で Type-A の復活こそありませんが、これまでの MacBook シリーズで不満が多かった拡張ドックを介しての周辺機器接続という問題をみごとに解消しています。
もっとも、多くの MacBook シリーズのユーザーは既に外部ディスプレイや外付けストレージを USB Type-C や Thunderbolt 機器で、マウスなどその他周辺機器も Bluetooth規格で整備してしている方が多いため、レガシーポート類の復活は今更感が強いかもしれません。ですが、この刷新によって変換アダプタを持ち歩かずに済むようになるので買い替え需要を引き起こし、これまで以上に様々なシーンで活用できる環境が整ったように思います。参考までに MagSafe 充電コネクタ復活で本体付属の電源ケーブルは USB Type-C to MagSafe 3 となっているようです。ご存知のとおり MagSafe はマグネットで固定されているためケーブルに足を引っかけてもマグネットが外れ本体は無事で済みます。ただ、iPad Pro/Air/mini やAndroid スマホを利用している場合は MagSafe 3 ケーブルよりも従来のように USB Type-C to Type-C ケーブル を利用したいので両方のケーブルを状況に応じて使い分けたほうがいいかもしれませんね。
そして蓋を開けて最初に気づくのはタッチバーが無くなったこと、そして進化したディスプレイサイズでしょう。ベゼルの上部と左右は3.5mmとなり、上部はiPhone のようなノッチにWEBカメラを設置して画面占有率を確保し画面を最大限有効に利用できるようになっています。解像度は14インチで3,024×1,964ドット、16インチで3,456×2,234ドットでリフレッシュレートがコンテンツによって24Hz~120Hzで変化しバッテリーの駆動時間を確保しています。もちろんパネルは噂通りのLiquid Retina XDRディスプレイで10億色表示をサポート、ミニLEDバックライトの搭載でローカルディミングによりコントラストを高めています。
従来のM1 13インチモデル は継続販売中ですが、今回で正式に Intel CPU 搭載の MacBook Pro がラインナップから無くなりました。現在残っている Intel Mac はiMac 27インチ、Mac Pro、Mac miniなどデスクトップ版のみとなります。今から Mac を購入するなら特殊な事情がない限りはスペックの面からも新型 MacBook Pro が良いのではないでしょうか。 ラインナップは 14インチと 16インチの2種類で画面サイズ以外のスペックは同じなので用途にあったサイズで選ぶだけです。購入時のカスタマイズで上位のCPU M1 Maxにアップグレードも可能ですし、ユニファイドメモリの選択肢は16GBか32GBあるいは64GB(M1 Max選択時)、ストレージの選択肢においては最大で8TB(1TBモデルをベースだと+242,000円!)も選択可能となっています。