テレワーク時の回線切断を阻止しよう!モデム、ルーター、ハブなど通信周辺機器に最適な APC BE550M1-JP 実機レビュー

もはやテレワークに必須?!
モデム、ルーター、電話、ファクス、スマートスピーカー、スマホ充電など小型通信機器でコンセント不足の方にお勧めしたい唯一のUPSを購入レビュー

世の中はすっかりテレワークが一般的になりました。
例に漏れず筆者宅でも夫婦ともにテレワーク生活を送っています。
そんな2021年の夏、オリンピックが終わりお盆の時期になっても緊急事態宣言下で外出もできず自宅で過ごすことに。
もちろん8月といえば夏休みなので平日でも我が家の小学生になる子供は一日中家にいることになります。
子供をどこにも連れて行ってあげられないので心苦しく思いつつも自由時間にリビングで静かに過ごしているので安心していましたが……

突然のネット切断。

筆者宅のネット回線はリビングで一括管理をしているのですが、夫婦それぞれが作業部屋からリビングに走りネット環境をチェックしようと集まり……。

……子供がゲーム機の充電にコンセントが足りず回線関連をまとめた電源タップのコンセント抜いていました。

これによりモデム(ONU)とルーターが落ち、電話やファクスが切れ、アレクサのリマインダーが消え、NASもダウン。
復旧に時間を取られとても面倒なことになりました。

筆者の自室ではPC用にUPSを導入しておりその恩恵は十分に承知しているので、こんな面倒なことになるなら回線用のUPSを設置しておけばと後悔したのは言うまでもありません。もちろん今後こうしたことが起きないよう子供に言い聞かせたのですが、抜本的対策としてはやはりUPSの導入でしょう。

機種選定

ということで早速製品選定。

本来なら こちらの本サイト特集記事 を参考に選定がいいのですが、今回の趣旨はネット回線周辺機器をまとめて管理できるものという条件です。予定している接続機器は下記の6種になります。

  • ONU/光モデム(NTT PR500:稼働時推定5.0W)
  • ネットワークルーター(TP-LINK AX73:稼働時推定8.0W)
  • Amazon Echo(第二世代:推定約2.0W)
  • 電話機(Panasonic VE-GDS01DL-T:充電時約2.5W)
  • NAS(Synology DS218j:アクセス時12.5W)
  • 小型複合機(brother MFC-J880N:待機時約0.2W、印刷時約19.0W)

ほとんどが省電力(6種の合計消費電力は最大でも約50W)なのと電源コンセントが抜けたときに復旧しなくても済むことを前提としているので大容量のUPSは必要ありませんが、電源バックアップ6系統が必須要件となります。

6系統のバックアップがある機種は

の2機種です。どちらも入力300Wを超えているので今回の趣旨ではスペック的に問題なしですが、今回は個人的な購入なので価格に釣られたのとサージ用サービスコンセント+USBコンセント付きということもあり BE550M1-JP をセレクトしました。

BE550M1-JP 製品特徴

本機はサージ機能が働いているので落雷などの際に故障するかどうか不安ですが、3年保証がついているのはありがたいです。

停電時の稼働時間

この機種は330W/550A対応なので電力消費50W時にUPSに対する負荷割合15%で約1時間、電力消費100Wとしても負荷割合30%で約30分となります。テレワーク時に通信機器の電源が落ちればすぐ気づく(サボっていなければですが)ためこれだけ余裕を持って運用すればコンセントの抜けも気にならないでしょう。

いざ購入へ

UPSのような特殊周辺機器ってどこで購入すればいいの?と思う方も多いです。そもそも「UPSって何?」と聞いてくる方も居るので小規模店では見かけることは少ないかもしれません。ここはやはりネットで購入!ということで落ち着くことになりますが、お安く買いたいのは人の性。今回購入したのは我が編集部に隣接するオフィスで運営している 見てね価格(https://www.mitekakaku.com)になります。
注文からはお盆休みの合間を縫ってあっという間の到着(入金日の翌日着)で大変助かりました。法人の方は見積書、領収書、納品書など各種必須書類を発行してくれるとのことで安心して購入できます。

開封と外観チェック

あっという間の到着で設置場所すら確保していなかったので急遽デスク上を整理しなんとかエリア確保しました。早速製品をチェックしていくことにしましょう。

開封

停電時の利用時間の目安が表示されたパッケージ

緩衝材に環境に優しいダンボール素材を利用

製品本体は外箱から十分なクリアランスを確保

内容物は至ってシンプルで複雑な組み立ては不要

サイズ

サイズは327mm X 105mm X 139mm 重量は 4.3kg。小型でもバッテリー搭載なので重いですね。

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内蔵バッテリー

内蔵バッテリーは型番APCRBC122Jです。鉛蓄電池で単体の重量は2.5kg。わかっていたことですがやはり鉛電池は重いですね。それはともかく、バッテリーに関してはリサイクル製品のため底面にスレなどの使用感がありますがメーカーによるリサイクル(リフレッシュ)なので機能的には一切問題はありません。製品本体に完全格納されるため気になることはありません。

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動作テスト済

製品にはメーカーによる製品の動作チェックシートが添付されていました。このシートでは2021年5月30日にメーカーによる動作テストをパスしたことが読み取れます。製品を個々に何項目ものチェックを実施してからの出荷なので安心して利用できますね。

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使用開始

まず最初にバッテリーを接続しなければなりません。これは工場出荷時から利用開始時の間に放電してしまうことをを防ぐために本体とバッテリーを接続するケーブルを外しているためです。おそらく車好きの方はおわかりになるかもしれませんが、長期間乗らない車両のバッテリーケーブルを外しておくことと同じだと思ってよいでしょう。

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写真の赤い端子に本体から伸びる赤いケーブルを接続することになるのですが、接続ケーブル(赤)が短いので余裕がありません。必然的に狭いエリアで作業することになります。注意点としてはマニュアルにも記載してあるとおりケーブルとバッテリーを接続する瞬間に小さな火花が散ること。マニュアルを熟読したため、火花?と恐怖だったわけです。実際にはチラっと火花が生じただけでたいしたことはないのですがせめて余裕のある作りにしてほしいものです。

バッテリーとのケーブルを接続するまでは本体への機器接続はNGである点は注意です。機器接続部分には黄色いシールがしてあり「バッテリー接続前に機器利用禁止」となっているので大丈夫だと思いますが、日本語での記載はありませんので英語が壊滅的な方は注意が必要です。

コンセント形状に注意

早速接続してみましょう。
と、その前に今までの経験上 UPS を利用する上で皆さんにお伝えしたいことがあります。

「UPSは壁のコンセントに挿す(分岐タップ経由で利用しない)」 これだけは守ってください。

一つのコンセントから分岐タップを経由して利用するとテレビ、パソコン、周辺機器、UPS、照明などの同時利用で軽く1500Wを超えてきます。いわゆる「タコ足」にしてしまうことでコンセントにかかる最大負荷容量を超える場合があるので火災の原因にもなり危険です。

アース付きの3ピンコネクタ

一般コンセントへの変換アダプタを利用

コンセントは厚み約5cmとなってしまう

ケーブルは製品直付のため変えることができません。給電接続はサージ対応製品のためアースを含めた3ピンのケーブルということで一般コンセントへはアース接続省略の変換アダプタ(製品に付属)を利用しますが、この変換アダプタを利用するとコンセント接続時の厚みが増して接続が不安定になる場合もあります。3ピンコネクタが混在するオフィスならともかく、一般家庭ではこの点はやや不便ですね。

機器の接続

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黄色い保護シートを剥がして機器を接続していきます。コンセントのピッチが違うのである程度までのACアダプターはそのまま接続可能です。もし超大型のコネクタを接続する場合は隣接コンセントが利用できなくなってしまいますが、その場合は全長10cm程度のACアダプタ延長ケーブルが市販されているので利用すると良いでしょう。個人的にはもう少しピッチが広いほうが良いと思いました。

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使用感

極端な話バッテリーを搭載しているとはいえ、本製品は大きなサージコンセントなのであまり語ることはありません。数時間後にあえて給電コンセントを抜いてみたところルーターの接続切れもなく稼働してました。パイロットランプもバッテリー駆動を示していたので正常に稼働していたようです。

また、嬉しいポイントとしては急速充電用のUSBサービスコンセントがある点です。2.1Aのスマホ・タブレット両対応の急速充電仕様です。我が家では家族全員が iPhoneを利用しているためライトニングケーブル1つで家族の需要が満たせます。いつもスマホやタブレットの充電のために占領していたコンセントが消えたこと部屋がスッキリとした印象になったのは嬉しい誤算です。

ユーザー目線の所感

ここがすごい

この価格帯で6系統の電源バックアップ、3系統のサージタップ、USB充電用ポートと十分な数のコンセントを搭載しています。最近のサージ対応サービスタップが数千円すること考えるとこちらを購入したほうがよりお得感がありますね。とにかくコスパは最強ではないでしょうか。

接続機器への安全面において気配りのある製品構成が素晴らしいですね。製品一台一台に対する動作試験を実施しシートを添付していたり、コネクタ接続に関する注意シール(英語ですが)で保護されているのでセットアップ前に誤って機器を接続することも回避できたりとにかく安全面を重要視しているのは筆者的に非常に評価が高いポイントです。

ここが惜しい

初回利用時にはバッテリーケーブルを接続する必要がありますが、この線がとにかく短い。重いバッテリーを支えながらのケーブル接続はやや難易度が高めでした。マニュアルにも記載があるとおり接続時に小さな火花が飛ぶので一瞬ドキッとします。作業中の手の逃げ場がない(手を離せない)ため、どうせ格納するのであれば線が長かったらと思いました。

次期モデルに期待すること

本機に搭載されているUSB充電端子ですが、最近のデジタル端末(Android端末、iPad Pro、ノートPC、Macbookシリーズなど)は USB Type-C を採用することが多く、Type-C to Type-C が増えてきました。変換アダプタを介することになるためせっかくのUSB端子を利用することなくコンセントにアダプタを接続することにも。本機種はやや古い設計なので日進月歩の技術革新では止むを得ない部分がありますが、新モデルで USB-PD 対応の Type-C を採用されることを期待しています。

レビュー総評

今回は必要に駆られ購入ということでレビューする予定はなかったのですが、思ってた以上に良かったので皆さんにご紹介させていただくことになりました。UPS初心者に優しい BE550M1-JP は特に通信機器で収拾がつかなくなっている筆者宅のような環境の方やテレワークの電源環境を一括で管理したい方にぜひお勧めしたい製品となっています。「自分はノートパソコンだからUPSは不要」と思っている方にこそお勧めしたいです。ノートパソコンにSIMを搭載していない限りは何らかの回線を利用することになりますし、それならばモデムやルーターなどの通信周辺機器を守る意味でも専用UPSとして活用することが求められているのではないでしょうか。

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