UPS比較

オフィス編

メインイメージ

APCといえば世界で最もメジャーなUPSブランドですが、皆さんの中には APC製品以外の製品はどうなの?と気になった方も多いのではないでしょうか。筆者もその中の一人なのですが、一度でも違うメーカーの製品を触ってみないことには判断できませんよね。本来であれば Windows PC のようにあっちこっちのメーカーの製品を乗り継いで最終的に自分好みのメーカーに落ち着くといったことができるかと思いますが、UPSのような専用ソフトウェアで管理される機器では比較しようにも一度メーカーを決めてしまうと乗り換えのハードルが高くなるため同じメーカーを使い続けるということになります。当編集部で現在利用しているのはAPC製品ですが、他社製品を買い込んで APCブランド以外の UPSについてみなさんが気になるであろう部分を中心に見ていくことにします。もちろんこの手の企画はメーカー主導では自社製品が有利に偏ってしまいそうですが、当編集部(というより筆者は)ではできるかぎり公平な目で判断していくつもりです。なお、あくまでも比較ですから「勝ち負け」を目的としているわけではないことは事前にご理解くださいませ。

さて、情シスなどのIT担当者の皆さんがUPSの購入を検討する際に何を基準にするでしょうか。電源供給遮断リスクについては今更言及することではないので割愛(電源遮断のリスクについて詳しく知りたい方は 過去記事1過去記事2 を参照)しますが、基本的なスペックはもちろんのこと様々な要素を検討して機種を選定するのですが、UPSに限って言えば 業務を止めないことが前提にあるため、価格以上に「信頼性」を重視する ことになるかと思います。もちろん信頼性と言っても目に見えるものではないので何らかの基準を設ける必要があるのですが、それは先人たちの昔からの評価によって構成され、やがて製品の普及割合(シェア)として数値化することができます。

現在、汎用UPS(データセンター用の大型UPSを除く一般販売されているUPS)のメーカーは数あるものの、業界で約45%のシェア(2022 BCN AWARDより)を誇る APC(Schneider Electric) 、次点でオムロンになります。他にもCyberPowerなどいくつかメーカーはあるのですが、シェアという点ではこの上位2社になるのでこの2社の競合製品から小型サーバーやワークステーションを擁したオフィス環境向けの製品をピックアップします。

オフィス向けUPS 活用シーン

そもそもオフィス用UPSはどんな環境で利用されているのか。UPS導入が初めての方はPCのバックアップ以外で思いつかないかもしれませんが、PCだけでなく周辺機器と組み合わせることでオフィスワークに最適な環境を作り出すことが可能となります。特にテレワーク需要で管理者が社内に居ない場合であっても、万一の停電の際はPCやネットワーク機器などを正しくシャットダウンしトラブルを回避させることが可能になります。Schneider社の調査(グラフ参照)によると接続保護対象機器はサーバー・ストレージ系が43%、PC・ワークステーションが28%、ネットワーク機器が23%となっており、PCだけではなく周辺機器などを含めており社内データの保全やネットワークの保全を重要視していることがわかります。

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ハイパワーPCやワークステーション用に

デスクトップPCやワークステーションはハイパワーで消費電力が高いためバッテリーを搭載していません。ノートパソコンと違い突然の停電には一切対応できません。作業中の内容が失われないためにも UPS導入を推奨しています。

NASやデータサーバーの保護

最近主流のクラウドには保存できない社外秘のデータは社内ストレージに保存されますが、社内ストレージは複数人が同時に利用しているため給電トラブルで社内一斉に業務が停止することに。業務を止めないためには UPS導入が必須となります。

通信環境周辺機器を守る

テレワークが一般化されましたが、セキュリティーの観点からもVPN接続が推奨されています。停電などで社内通信機器が利用できなくなれば全社員の作業が困難になるため、テレワーク時代だからこそ通信機器へのUPS導入が必要となります。

APC SMT750J vs オムロン BN75T

今回チョイスするのは750VAクラスの製品になります。750VAクラスであれば通常のPCはもちろん、開発用の高性能グラフィックカード を搭載した ワークステーション(消費電力 400W程度)でも停電時からシャットダウンまでの電源バックアップに不足することはないでしょう。また、この750VAクラスはオフィスであれば複数台の導入を前提とするのでコスト面や生産・流通事情による調達のしやすさという点でもおすすめのクラスになります。

製品画像

APC SMT750J

比較
BN75T 製品画像

オムロン BN75T

ラインインタラクティブ 運転方式 ラインインタラクティブ
750VA/500W 出力容量 750VA/680W
8.0A 最大電流 10A/12A(定格入力/最小入力)
AC100V 定格入力電圧 AC100V
あり サーキットブレーカー あり
あり 電源サージ あり
正弦波 出力波形 正弦波
5-10ms 切替時間 10ms以内
4分34秒 バックアップ時間(500W) 6分15秒
40db 騒音 45db
鉛蓄電池 バッテリータイプ 鉛蓄電池
4時間 充電時間 4時間
対応(APCRBC137J) バッテリー交換 対応(BNB75T)
RJ-45シリアル, SmartSlot, USB インタフェースポート RS-232C, USB, リモート接続端子
対応 自動電圧調整 対応
LCD 状態表示 LCD
有償(別売) シャットダウンソフトウェア 無償提供
NEMA 5-15R×6個 出力コンセント NEMA 5-15R×6個
140×359×167mm 外形寸法(W×D×H) 140×359×167mm
約13kg 本体質量 約11kg
2年~7年 製品保証 3年

APC SMT750J

オムロン BN75T

さて、双方の製品を見る限り正弦波、ラインインタラクティブ方式で UPSバックアップ性能としては甲乙つけがたいものがあります。どちらも必要にして十分な性能を持っていると言っても良いでしょう。バックアップ時間については同じ750VAであっても力率の違いから若干 BN75Tが優勢ですが、これらの製品のようにオフィスで利用される UPSは概して給電開始からシャットダウンまではソフトウェアで制御されるため覆せないほどの大きな差も言えません。このあたりはソフトウェアの使い勝手や設定手順が重要になるはずです。WEB情報ではオムロン社のソフトウェアは無料提供、APCブランドでは一部有料ということで導入後の費用は異なります。

それよりも注目したいのはサーキットブレーカーでしょう。これに関しては信頼性を求めるオフィス環境で利用する製品の購入目安としては大きな差として現れてくるのは間違いありません。検討製品で同じ性能、同じ価格帯だとすればこの機能の有無で購入を決めてしまっても良いと思えるほど重要な要素となります。今回の比較機種では双方ともサーキットブレーカー機能を搭載しているので安心して購入検討できるかと思います。サーキットブレーカーの概念については簡単ではありますが枠内で説明していますのでご一読ください。

サーキットブレーカー
電気を利用していると必ず直面するのが電流異常です。日本の電力供給は比較的安定しているものの、送電システムの故障、建物内の電力管理システムの老朽化などで一旦異常電流が流れた場合には UPSに負荷がかかりシステムが停止してしまいます。サーキットブレーカーを搭載している UPSの場合はボタン一つで簡単に復帰させることができますが、サーキットブレーカー非搭載 UPSの場合、過負荷による深刻なダメージを受けやすいため最悪の場合はメーカーによる修理対応となってしまうことがあります。

そしてもう一つ注目するポイントとして、電源供給が絶たれた際ののUPSバッテリーへの切り替え時間があります。皆さん御存知のとおり、PCに限らず電化製品は電源供給が絶たれてしまうとその機能を維持することが出来ません。そのためにUPSを導入するのですが、停電だけでなく外部からの電源供給トラブルが発生した場合でも給電を途切れさせず、UPSのバッテリーからの供給に切り替え時には一定基準以上の瞬断を許容しないということになるのですが、この基準に合致した UPSでの運用を推奨することになります。

切替時間と瞬断
UPSは通常時は外部電源から、停電時はバッテリーからUPSに接続された機器に電気を送ることが出来ます。その切り替えにはわずかながらラグが発生しますが、その間は電源供給が絶たれることになります。それ故、このラグをいかに最小限に留めるかが重要になってくるのはおわかりでしょう。電子情報技術産業協会規格では一般的なIT機器の多くは瞬時停電のクラスをBとしています。このクラスB 規格では 瞬時停電が10ms以下となっているのですが、IT機器メーカーはこのクラス B基準に準拠した製品作りを行っています。

切替時間と瞬断についての解説ついでに皆さんに知っておいていただきたい点があります。本記事をお読みいただく方はおそらく UPS導入または機種選定を検討中の方が大半かと思いますが、「ポータブル電源はUPSではない」ということです。Amazon では無停電電源装置(UPS)のカテゴリにポータブル電源を含めていますが、これは似て非なるもので、情報機器に関する安全規格 IECでは、無停電電源装置(UPS)の定義として停電時にバッテリーへの切り替え時間は10msec(0.01秒)以下と決められています。バッテリー供給への運転切替に10ms以上の時間がかかってしまうと電源供給が絶たれてしまい、UPSとしての役割を果たすことができません。UPSの代わりにポータブル電源を利用するのはおすすめ出来ません。

UPS 使ってみる

製品の仕様については上記で言及しているのでそちらを参照していただくとして、実際に触ってみることにします。

と、その前に予備知識として各メーカー(ブランド)について知っておきましょう。APCはアメリカでの創業(後にフランス企業により買収)でエネルギー・電気関連を中心に展開、オムロンは日本企業で電子部品を得意としており、どちらも世界的な企業ですしご存知の方も多いと思います。

APC

APC(Schneider Electric)

APC(American Power Conversion Corporation) は1981年に マサチューセッツ工科大学の3人の電気技師によって太陽光発電の技術研究・開発を行う企業として設立されました。 その後、1984年からは電源保護のための技術を開発・提供し、以後40年近くに渡りパワーソリューションとインフラ製品を提供しています。

APC

その後、2007年にフランスの電気機器メーカー シュナイダーエレクトリック により買収されましたが、製品カテゴリーブランドとしてAPCの無停電電源装置 (UPS) を提供しています。

OMRON

オムロン / OMRON

オムロン株式会社は1930年創業の京都に本社を置く大手電気機器メーカーで、世界各国に拠点を持つグローバル企業として産業向け制御機器やシステム、電子部品のほか、ヘルスケア製品を手掛けています。皆さんには体温計・血圧計・体重計などでおなじみではないでしょうか。今回の趣旨である UPSの製造販売については オムロンソーシアルソリューションズ として2011年より手掛けています。

SMT750J 製品画像

APC SMT750J

比較
BN75T 製品画像

オムロン BN75T

仕様表を見て頭ではわかっていたのですが、重さこそ違えど製品のサイズが 140×359×167mm でミリ単位で同じです。ただし、フロントフェイスの違いからか、はたまた角の丸みのせいなのか、Smart-UPS SMT750J(写真左)よりも BN75T(写真右)のほうが大きく見えます。もちろん同じサイズなので目の錯覚ですが、プロダクトデザインは重要だとあらためて思い知らされました。あなたはどちらがお好みでしょうか。

APC製品はフロントフェイスの凹凸をうまく利用しボタンやLCDが守られるような設計になっています。但し、足元においた場合などで爪先が点としてあたった等の場合は電源スイッチに触れてしまう可能性もあるので注意が必要です。この機種に限ったことではありませんが、UPSは常時電源が入った状態での運用になるので電源ボタンは背面で良いのでは?と思わずにはいられません。

スイッチ類

Omron製品の場合は押し間違いを避けるためか電源ボタンにカバーが付いています。UPSの周辺に物がないとは限りませんので意図せずボタンに触ってしまった、ぶつかった拍子にボタンが長押しされた、というリスクを回避できるのでユーザーに優しい仕様となっています。

SMT750J 製品画像

パネル部分は表示領域が少ないものの、黒いバックライトに文字色が白。一見すると何の変哲もないように思うかもしれませんが余分な差し色がない分スッキリした印象で視認性は良好です。

LCD
BN75T 製品画像

ブルーバックライトのLCDパネルでUPS本体の様々な情報を表示できます。運用時はグリーンのパイロットランプのみ点灯となりLCDの表示は設定確認時の数十秒間のみとなり、通常時は表示停止しているので夜間に暗闇の中で光っているという状況にはならずに済みますが、ブルーのバックライトにグレーの細い文字やアイコンなので視認性が良くありません。

SMT750J 製品画像

背面のインターフェースはPCとの接続用に USB Type-B(USB B to A ケーブル付属)、シリアル通信にRJ-45端子(RJ-45 to 9ピンシリアルケーブル付属)、拡張スロットがひとつ(スタンドアロンで利用の場合は使わないためカバーで覆われている)あります。また、電源バックアップコンセント接続部分はアース付き3ピン(NEMA 5-15R)が6個でサージ対応となりますが、BN75Tに比べるとピッチがやや狭い印象です。

背面インターフェース
BN75T 製品画像

背面のインターフェースは通信にRS-232C通信ポート(9ピンケーブルは本体付属)、USB Type-B(USB B to A ケーブル付属)、リモートポート(接続コネクタ付属)になります。 拡張スロットがひとつありますが、スタンドアロンで利用の場合は使わないためカバーで覆われています。また、肝心の電源バックアップコンセント接続部分はアース付き3ピン(NEMA 5-15R)が6個となります。

SMT750J 製品画像

UPSの電源コンセントを壁から外して擬似的な停電状態を作り出しその挙動を見ています。UPSなのでコンセントを抜いていても数分間は内蔵バッテリーで稼働しています。画像ではバッテリー駆動であることを示すオレンジ色のランプが点灯しています。バッテリーで駆動している間にPCのシャットダウン、その他機器のシステムオフ作業を行うことになりますが、バッテリー残量はLCDパネルに表示されます。LCD表示については視認性に優れ、一瞬の目視でも状況判断しやすいので便利です。もちろん専用のソフトウェアで管理している場合は事前に設定しておいた処理を行うことも可能です。(PCに正しくソフトウェアがインストールされており付属のケーブルによってPCに接続されていることが前提です)

停電・電源遮断時
BN75T 製品画像

機器(消費電力25Wのガジェット1台)接続後にUPSの電源コンセントを壁から外して擬似的な停電状態を作り出しその挙動を見ることにしました。お伝えできるほどの情報は殆どありませんが、コンセントを抜いていても数分間は稼働しています。画像ではバッテリー駆動であることを示すオレンジ色のランプが点灯しており、一定間隔で「ピッ、ピッ」と大きな音でアラームが鳴るので近くにいれば気づかないということもありません。この間にPCであればシャットダウン、その他機器であれば機器の手順に従ってシステムオフ作業へと移ります。もちろんソフトウェアで管理も可能です。(PCに正しくソフトウェアがインストールされており付属のケーブルによってPCに接続されていることが前提です)

UPSの動作チェックについてはお伝えできるほど派手な事象は何もなく地味そのもの。ただバッテリーを消費して動いているに過ぎませんから。しかしながらコンセントが抜けている(停電している)状態でデスクトップ機が動いているのはまるでノートPCを使っているかのような不思議な感覚に陥り、アラームが鳴っていることを除けばそのまま作業しそうになりそうで注意が必要です。

また、SMT750J と BN75T のどちらが使いやすかったのかという点ですが、ソフトウェアを介在させないのであれば体感できる違いはありません。もちろんどちらのUPSにしても数分内のシャットダウンが必要になるのでそういった意味では BN75T のほうが1分~2分程度の時間的な余裕が生まれるかもしれません。ただ、LCDの視認性は 圧倒的に SMT750J が勝っており、緊急時に素早く状況判断しなければならない状況を考えると SMT750J にアドバンテージがあります。

Application で管理する

APC PowerChute

APC PowerChute シリーズ

比較
 PowerAct Pro

オムロン PowerAct Pro

PowerChute Business Edition(有料版)
PowerChute Network Shutdown(有料版)
こちらで PowerChute について詳しく解説しています。

ソフトウェア

【スタンドアロン用】PowerAttendant Lite(無料)
【ネットワーク用】PowerAct Pro Master Agent(一部有料)

オムロン UPSダウンロードページ

有料無料の差はあるものの、それぞれに専用のソフトウェアが用意されています。ライセンスや利用許諾の都合上、ソフトウェア動作内容やスクリーンショットについては公開できませんが、オムロンのソフトウェアは製品購入者であれば無償ダウンロード可能となっています。もちろん無償だからといっても悪い印象はなく、よく作り込まれていると思います。Windows, Mac, Linux 各 OS別にスタンドアロン用とネットワーク用が準備されているので自身の環境にあったものをチョイスして利用可能ですが、ネットワーク版についてはインストール時の設定がやや難しい印象を受けました。ネットワークやサーバーの知識がない方はマニュアルを熟読しながら、あるいはメーカーサポートに問い合わせながらの作業になるかもしれません。

一方の APCのソフトウェアについてですが、「シャットダウンソフトウェア」は APCが他社に先駆け初めて製品化したものであり実績が豊富である点は見逃せません。ソフトウェアは有償での購入が必要ではあるものの、インターフェースは海外メーカーによくある翻訳が不完全とか日本語が怪しいといったこともなく使いやすいですし、マニュアルを見なくてもある程度設定できるのも良いポイントです。有料版と謳っているだけあって新OSへの対応も早く、状況や規模に即した作りになっているようです。本機に最適な PowerChute Business Edition においては電源やバッテリーの状態(ランタイム残り時間など)の詳細情報の確認と管理が出来ますし、法人ユーザーから圧倒的な支持を受け評価されています。有料の APC UPS管理ソフトウェア概要については本誌で過去に触れているので こちらの記事 をご一読ください。

バッテリー交換と廃棄

UPSはバッテリーを搭載しているため、バッテリー寿命というものが存在します。通常の利用では数年に一度の交換となり、メーカー純正の交換用バッテリーを購入し交換することになりますが、古くなったバッテリーの処分方法については知らない方がほとんどです。一般的にバッテリー類は自治体の規程で産業廃棄物、あるいは不燃ごみ・粗大ごみとして処理することになりますが、このエネルギー分野では環境保護に力を入れている企業も多く存在します。メーカーによって独自の交換バッテリー交換プログラムを実施していることもあるので積極的に利用してみると良いかもしれません。

APC
Trade-UPS
OMRON
Omron-replace
Trade-UPS プログラム名称 リプレイスサービス

APCブランド製品を新規に購入した場合、
買い替え前に利用していたどのメーカーのUPSでも引き取り

APCブランド製品の交換用バッテリーを購入した場合、
使用済バッテリーを引き取り

プログラム内容
(公式サイトより抜粋)

オムロン製UPSを新規に購入した場合、
買い替え前に利用していたどのメーカーのUPSでも引き取り

オムロン製UPSの交換用バッテリーを購入した場合、
使用済バッテリーを引き取り

無料(送料は除く) 引取処分料 無料(送料は除く)

世界で最もサスティナブルな企業
「Global 100」に11年連続で選出

環境保全
サスティナビリティ

EcoVadis Sustainability2021
ゴールドレーティング

両者とも他社製品からの乗り換えで不要になった旧製品の引き取り、バッテリー交換の際の使用済品の回収など、名称こそ違えど、その引き取りプログラム内容は同じです。これを上手に活用することで買い替えや他社製品への乗り換え、バッテリー交換の際も金銭的な負担なく移行できるのではないでしょうか。

おすすめ ポイント

こうして見てきましたが、それぞれに優れた点があるためどちらも甲乙つけがたい結果となりました。購入するにあたっては利用者の環境に応じた製品を検討することになりますが、新規購入だけではなく「既にUPSを導入しているけれど他社製品が気になる」という方もいるでしょう。そんな方のために、筆者が見る各メーカーの追加情報とおすすめポイントを下記に記しておきますので参考にしてみてください。あくまで筆者目線でのポイントなのでそこはご了承の程を。

APC

Schneider Electric社によると APCブランドのUPSは BCNアワード のUPS部門 で7年連続最優秀賞を受賞しています。筆者がBCNにて確認したところ、それ以前から Schneider Electric(2011年まではAPCブランド)は最優秀賞常連なので同社のUPSを昔から愛用している企業も多く、有名なところでは DELL、日立、富士通、NEC等でも正式に採用されているそうです。採用の背景には「シャットダウンソフトウェア」が APCが初の製品化した企業であり実績が豊富である点、ラインインタラクティブ運転方式はAPCが開発し、豊富な実績のある点があげられます。こういった理由からもシステム管理者にはお馴染みなので、機種選定で迷ったらAPC製品を選んでおけばトラブル時に先人の知恵を借りやすい点(検索などで詳しく解説しているサイトが多い)も見逃せません。

APC
OMRON

UPSメーカーとしては後発組となりますが、やはり日本国内で国内メーカーというアドバンテージは大きいものがあります。知名度的に PCに詳しくない一般の方だとしても Omronは体温計や血圧計などの健康器具で一度は聞いたことがあるメーカーなので、その点に関して言えば APCよりも馴染み深いのではないでしょうか。 また、Omronは UPS管理ソフトウェアが無料というのもポイントです。そういった点からもどちらかというと法人よりもコンシューマーに人気があるようです。また、この比較機種に限ってのことですが、BN75T は 750VA/680W なので SMT750J の750VA/500W よりも僅かながらバックアップ時間にアドバンテージがあります。

最後に他社製品が気になるといった方向けに「互換性」「汎用性」という点について考えてみましょう。UPSの寿命とともに、事務所移転の際に、PCや機器の入れ替えの際などUPS買い替えのタイミングは意外と多いのですが、他社製品に乗り換えといったこともあるでしょう。そんなときに気になるのが操作の互換性です。幸いなことにこの2社の製品であれば今まで他方の製品で出来ていたことが出来ないといったことはまずありません。それどころかソフトウェアの開発具合によっては新たな機能を得られるかもしれません。この点で考えれば有料ソフトウェアを販売している(開発資金を確保しているとも言える) APCのチョイスも悪くないでしょう。

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